失くしたもの

さて、俺にはいくつあるだろうか？
広義で捉えた場合は、結構な数いってるんじゃねえかと我ながら。

この半年、いや一年間、俺は何をやっているんだろうと不意に思うことが多い。
積極的でもなければ目的もない、行動原理すら危うい。
そんな自分を情けないと思ったことは数知れない。
いや、もしかしたらこれが俺の本当の姿だったのかもしれない。
それに今まで気がつかなかった、或いは気付こうとしてなかっただけなのかもな。

気がつけばもう日付は変わり、11月20日。覚えているだろうか？
自分で蒔いた種なのかもしれない。そう思うことでしか救われないときもある。 
あの時間をほかでもない俺自身が壊した、そう思えば傷は少しも軽くなるよな。


体力的な衰えすら、日々感じる。病は気からというが、これほど同意したこともない。
何故俺はこうしているのか、それすらもわからなくなってきて。
自分の生きる意味すら希薄になってきて。
この世界での生き場所すらもなくなって、死に場所だってなくって。

それでも何かを求める心だけはある。変わらない思いもある。
大きな悲しみの下に、今にも消え入りそうな火が一つ。
それが大きくなるのかどうかなんて知りはしない。
今の俺に何ができるとも思わない。過去に縋ることしかできない。
けれど、この火は消したくない。この火が俺を今もこうやって何かを伝えさせる。
あの時の手紙と同じように。


どんなに腐っても、この心にある思いは、小さな炎だけは守り通してみせる。
いつか大きくなれ、そしてこの満天の星空を駆けていけ。
風に乗って、どうか俺の気持ちを届けてくれ。
願わくばこの火が大きくならんことを。

To be Dynamite...